こちらは台湾の蔡明倫監督の映画です。彼の作品は、メインキャストがほぼ毎回固定されているという少しかわったもので、登場人物の名前も同じものが使われていることが多いです。この作品も以前からおなじみの女優さんが出演されています。チャウ・シンチーというその女優さんは、手足が長く、顔もかわいいのですが、なんとなく台湾の空気に溶け込むような庶民的な雰囲気も表現していると思います。そして、監督のセリフのほとんどない脚本のせいもあり、非常に淡々とした演技が続きます。
また、作品の随所に、登場してくる人々の不条理な舞踏シーンが唐突に挿入されます。老若男女問わず、無関係なただの踊り子も動因して、口パクでミュージカルっぽいことが数分(一曲まるごとなので結構長い)繰り広げられます。そこで思うのは、男とかおばさんとかが踊るのも楽しいけど、やっぱり歌って踊る女の子って最強にカワイイ!ということです。この監督の作品のものはミュージカルの場面が挿入されるものが少なくありません。台湾で撮影されていることもあるからか、踊りの衣装もだいたい派手で、キラキラですし、歌も現地の歌謡曲のようで、親しみやすいメロディです。
しかし如何せんストーリーとは関係のない場面が繰り返し挿入されますし、好き嫌いの分かれる作品とは思いますが、例えばチャイナドレスの女性の、記号的でわかりやすい艶やかさに惹かれるような方は、気に入っていただけるかもしれないです。長まわしが多く、静的というか、じっくり一人の女優さんが見られる映画です。